2023年7月31日
電話番号を修正しました
2007年8月29日
八千代市内に数多くある梨園ですが、各園が保有する畑の数や広さはさまざま。収穫量が比較的少ない梨園の場合、なかなか市場へ卸したりする余裕がないそうですが、数多く畑を持っていらっしゃる梨園さんは、朝採りした梨をグリーンハウスや道の駅、また依頼を受けた一部のスーパーなどに直接納品しているんだとか。売れ残ってしまうと夕方引き取りに行かないといけないので、納品する個数はある程度加減するとのことでしたが、なかなか各直売所に足を運べないという方には農協買いという手もありますね。
今回ご紹介する梨園「周郷(すごう)梨園」さんも、大量収穫が可能な園のひとつ。さて、毎日大量にもぎ頃を迎える梨を、どうやって捌いているんでしょうか?そんなあたりも気になりながら、直売所へと足を運んでみました。
JA八千代近くのガソリンスタンドの向いに伸びる道路を進んでいくと(写真①)、左手に大きな白い看板が見えてきます。「梨産地直売 周郷園芸」と書かれたその看板を左折し(写真②)、道なりに少し走ると周郷梨園への入口が左手に(写真③)。
砂利の駐車場へ車を停めたら、そこから少しだけ歩きます。そのまま奥へ進んでいくと(写真④)、二股に道が分かれているので左へと進みます(写真⑤)。左手にある白い壁で出来た門へ入れば(写真⑥)、すぐ右側にある直売所へとたどり着きます(下写真)。
白い壁越しに見ると直売所というよりは民家っぽい雰囲気なので、本当にここ?と躊躇してしまったのですが・・・間違いなく、こちらが今回の取材先「周郷(すごう)梨園」さんでした。
周郷さんの特徴は、何と言っても収穫量!八千代市内でも圧倒的な広さを持つというその梨畑、全部で7面ほどあるそうですが、全て周郷さんの直売所兼ご自宅まわりに位置していて、効率の良い作業が可能なんだとか。また、この麦丸の土地自体にも秘密が・・・。
「ここら麦丸は、梨畑として開拓されたのは比較的新しいんです。市内の古い産地の生産者が3代目だとしたら、麦丸の生産者は2代目あたり。梨の木は古い方が味が良いという話もあるけれど、逆に木自体が若いので、実の生り方にはかなりの勢いがありますね。」
麦丸特有の若く元気な木々を、もみ殻や鶏糞で作った自作有機肥料で成長させ、また最小限必要な量の農薬を慎重に使い分けながら、梨の育成に取り組んでいるそうです。
豊富な収穫量を誇る周郷さん、箱詰めまでの作業もいかに美味しい状態で消費者に届けるかという点にも配慮がなされていました。
「仕事の速さはピカイチ!と言われるよう頑張っていますよ。朝も5時には畑でのもぎ取りを始め、畑へ向う他のトラックと行き交うのは、梨一杯のコンテナを積んだうちのトラック・・・というくらい。家のまわりに集中して畑があるという好条件もあり、9時にはほぼもぎ取り作業は終わります。日差しが強くなってくる10時頃になると、果実が30~40℃近くまでどんどん熱くなりますからね。その状態で箱詰めしたら、一発で痛んでしまいます。新鮮なものを新鮮な状態で配送する、そのためにはスピードが重要なんです。」
梨の収穫がピークを迎えるお盆過ぎ頃は、コンテナ80杯もの量を一気にもいでくる状態に。さらに台風などが来たときには、被害を受ける前にもげるだけもいでしまうそうなので、もうてんてこ舞いなんだとか・・・。
そんな大量の梨を手早く箱詰めしていくためにも、最盛期には足りない人手を農業ボランティアにお願いするそう。
「お盆のあたりから、毎年八千代市の農業士等協会に依頼して、農業ボランティアの方々に来ていただいているんです。多い時では8名ほど、今日は5名の方に来ていただいています。ボランティアの方には即戦力としてご協力いただけるよう、雑用ではなく梨の選別から詰める作業まで自分たちと同じ作業をしていただいているんです。どんどん実際の作業に触れて、どんどん覚えていってもらう。ほぼ同じ方がいらっしゃってくださることもあり、今では皆さんプロ並みですよ。」
直売所というよりも、選果場といった方がしっくりきそうなこちらの場所ですが、建物の片側一杯に選果機が納められています。一番左に並んだコンテナの梨はひとつずつ受け皿へ乗せられ、それが右へ右へと流れていきます。梨の重さによって、M~4L、5Lサイズなどなど区分けされた場所へ転がり込むのですが、待ち構えている数人の手によって、どんどん梨がケース詰めされていくのです。
こうして詰められた梨は、一度コンテナに仮置きされて、さらに段ボールで出来た箱へ詰めて配送へと回されます。
ビックリしたのが、2階から流れてくる「八千代の梨」の段ボール箱!作業場の天井越しに、2階からつながっているはしごのようなレール・・・あれは一体??
「ここだけではなく、2階にも作業をお願いしている方がいるんですよ。午後からの箱詰めに向けて、せっせと段ボールの組み立てをしてくれていまして、あのレールを使って1階へと降ろしているんです。」
作業の素早さだけではなく、箱へ詰める梨にもこだわりが。
「もぎ取る実は、あえて完熟ばかりではなく青さの残るものも一緒に収穫しています。どれも完熟していたら1ケースもの量を慌てて食べないといけなくなってしまいますから、完熟のものとそうでないものを混在しておくんです。そうすればゆっくり長く楽しんでいただけますしね。もちろん青いといっても、ある程度の甘さはすでについています。梨は何といってもシャリ感が肝心!日が経ち過ぎてぐずぐずになってしまっては、いくら甘くても美味しさ半減ですから。」
さらに周郷さん、「この作業所は明るいと思いませんか?普通の部屋よりもかなり蛍光灯の数を増やして、手元の梨の色がしっかり判別できるようにしているんですよ。」とお話されていました。作業時間も、暗くなる前の17時くらいまでで終えているそう。
道沿いから見える大きな看板もありますし、新規のお客さんが多いのでは?と思っていましたが、聞けばほとんど買いに来るのは常連さんばかりなんだそう。それでこれだけの量がはけるんですか?!と思いきや、実は箱詰めした品物のほとんどが配送用に回されていくそう。周郷梨園さんでは、大口の注文も多いそうで、会社関係のお中元向けに50箱とか、老人ホームで受付をしていただいた分への配送などがあるそう。さらに、グリーンハウスや道の駅にも毎日合計30コンテナほど卸しているとのことでした。いくら箱詰めしてもどんどん捌けてしまうのはこういった理由があるんですね。
こうして丁寧に選別・箱詰めされた梨を改めて眺めてみると、なんだか随分と大きい幸水が目立ちます。コンテナの中身も、一杯に詰めても40個程なんだそうで、一粒ずつが比較的大玉タイプです。
「お盆を過ぎると、幸水でも随分と実が大きくなってくるんですよ。ホルモン剤を使えば需要の高まるお盆に合わせて粒を大きくしたり、収穫量を増やしたりすることも出来ますが、それをやってしまうと味が落ち、さらに日持ちもしなくなってしまうんです。」
「お盆前までは大玉も採れにくいのですが、8月20日以降あたりには幸水のピークを迎えるので逆に比較的大きめなものしか採れなくなってきます。この時期は、特に袋詰めの梨がお買い得ですよ。お盆まではどうしても小ぶりなものになってしまいますが、今なら自然と大玉になるわけです。」
袋にまわす梨は、贈答用としてケースに収めるにはちょっと形が合わないものだったりするそうですが、もちろん味はほとんど変わりません。それがケースの半額程度で購入できるというのはお買い得!
周郷梨園の場合は、(その日の収穫量やサイズにもよりますが)約2キロほど入って1袋500円!3キロ以上入った大袋も1,000円で用意されていました。
もともとこちらは大量に収穫できるということもあってか、平均価格よりも1サイズ分ずつ安い設定になっていらっしゃるのですが、お盆過ぎで需要が落ち着くこの時期はさらにお手頃価格!実は今くらいの時期が直売所の狙い目かも!
粒の大きさといえば、周郷さん曰く「うちの豊水は粒が大きいのが自慢なんです。」とのことでした。幸水のあと、9月がメインになってくるこの品種ですが、周郷さんでは収穫される梨のほとんどが5L以上のサイズばかりなんだそう!ヘタすると新高より大きいからね、というその一言に、また来てみたくなってしまいました・・・。
そうそう、足を運ぶといえば、この梨園では電話やFAXによる予約は可能ですが、配送の依頼は店頭でのみ受け付けているそうです。間違いを防ぐということはもちろん、直売所に足を運んでもらいたい!という意向からだそう。
店頭での試食は行っておりませんが、特別にお味見もさせていただきました!
適度に粒感があるのですが、その粒も大きさが整っている感じがして歯のあたりがとても上品。すっきりした適度な甘さと、口いっぱいに滴るジューシーさが印象的な、シャリっとした歯ごたえの梨らしい梨でした。
梨園によっては、いろいろな品種を同時期に販売することも多いのですが、周郷梨園では大量に選別・箱詰めしていくので、そのラインが混乱しないように幸水の時期だったら幸水だけを販売しているんだそうです。幸水の時期が終われば豊水だけを販売!バッサリと幸水は打ち切ってしまうそうです。
「実はトマトも人気なんですよ。」
え?梨園でトマトですか??聞けば、トマトを買いにきたのが初めてで、秋に梨も販売していると知ってこの時期に足を運ぶお客さんも少なくないんですって。
トマトは夏の食べ物というイメージが強いのですが、一番おいしい時期というのは、実は春。
「4月からゴールデンウィークまでが最高にうまい!それを過ぎると味が落ちてきてしまうので、6月に入っても実は出来るんですが、あえて5月一杯で打ち切っています。うちで栽培しているのはミディよりも少し大きめな中玉トマト。品種は桃太郎なんですが、味はフルーツトマトのような甘さです。
特に看板も出してはいないんですが、口コミだけで常連さんがついてくれました。サイズはまちまちですが、袋に1キロ位入って500円程度で販売しています。」
皆さん本当にびっくりするくらいまとめ買いしてくださるんですって。特にゴルフボール大のものが“味が濃縮されている!”と人気だそうで、小さめものが詰まった袋を選んで購入するんだとか。しかも何キロも・・・。
トマトをそんなまとめ買いしたら、すぐに痛んでしまうのでは?と心配になりましたが、きちんと作ったトマトというのはそう簡単に傷まないので、長く楽しめるようです。また、不思議と皆さんご近所の方々に配るんだそうで、そこで味を知った方々がまた買いに来たり、今度は共同買いしたり・・・。
そんな話を聞いて、トマト好きな私はいてもたってもいられません!来年の春か・・・。待ちきれない気分ですが、ぜひ買いに行ってここに写真を掲載することにしましょう。ちなみに、春の時期は畑へ出ていて直売所に人がいないことも多いので、事前に電話で確認するのが良いということでした(午後には畑から戻ってくるそうなので、13時すぎ頃がいいかもしれません)。
冬以外、3シーズン足を運べる直売所「周郷梨園」さん。ぜひお立ち寄りあれ!
●周郷梨園(すごうなしえん) TEL&FAX 047-450-7350
千葉県八千代市麦丸917(地図)
【営業時間】13:00~17:00
【駐車場】有り
【インスタグラム】https://www.instagram.com/sugo_nasien/?hl=ja
※電話・FAXによる予約注文は可。ただし、受け取りは直売所のみ。地方配送については店頭にて直接申し込みのこと。
※フルーツキャップ(白い網状の果実保護用)は4L程度のもの以上であれば、ご希望のものにかぶせるとのこと(あまり小さい粒にかぶせても、かえって貧弱に見えるそうなので・・・)。
※4月~5月に販売している中玉トマトについては、畑に出ている場合があるので事前に電話にて確認するのが良いとのこと。
※八千代ナビ!八千代の梨園マップ
電話番号を修正しました
2007年8月29日
八千代市内に数多くある梨園ですが、各園が保有する畑の数や広さはさまざま。収穫量が比較的少ない梨園の場合、なかなか市場へ卸したりする余裕がないそうですが、数多く畑を持っていらっしゃる梨園さんは、朝採りした梨をグリーンハウスや道の駅、また依頼を受けた一部のスーパーなどに直接納品しているんだとか。売れ残ってしまうと夕方引き取りに行かないといけないので、納品する個数はある程度加減するとのことでしたが、なかなか各直売所に足を運べないという方には農協買いという手もありますね。
今回ご紹介する梨園「周郷(すごう)梨園」さんも、大量収穫が可能な園のひとつ。さて、毎日大量にもぎ頃を迎える梨を、どうやって捌いているんでしょうか?そんなあたりも気になりながら、直売所へと足を運んでみました。
JA八千代近くのガソリンスタンドの向いに伸びる道路を進んでいくと(写真①)、左手に大きな白い看板が見えてきます。「梨産地直売 周郷園芸」と書かれたその看板を左折し(写真②)、道なりに少し走ると周郷梨園への入口が左手に(写真③)。
砂利の駐車場へ車を停めたら、そこから少しだけ歩きます。そのまま奥へ進んでいくと(写真④)、二股に道が分かれているので左へと進みます(写真⑤)。左手にある白い壁で出来た門へ入れば(写真⑥)、すぐ右側にある直売所へとたどり着きます(下写真)。
白い壁越しに見ると直売所というよりは民家っぽい雰囲気なので、本当にここ?と躊躇してしまったのですが・・・間違いなく、こちらが今回の取材先「周郷(すごう)梨園」さんでした。
周郷さんの特徴は、何と言っても収穫量!八千代市内でも圧倒的な広さを持つというその梨畑、全部で7面ほどあるそうですが、全て周郷さんの直売所兼ご自宅まわりに位置していて、効率の良い作業が可能なんだとか。また、この麦丸の土地自体にも秘密が・・・。
「ここら麦丸は、梨畑として開拓されたのは比較的新しいんです。市内の古い産地の生産者が3代目だとしたら、麦丸の生産者は2代目あたり。梨の木は古い方が味が良いという話もあるけれど、逆に木自体が若いので、実の生り方にはかなりの勢いがありますね。」
麦丸特有の若く元気な木々を、もみ殻や鶏糞で作った自作有機肥料で成長させ、また最小限必要な量の農薬を慎重に使い分けながら、梨の育成に取り組んでいるそうです。
豊富な収穫量を誇る周郷さん、箱詰めまでの作業もいかに美味しい状態で消費者に届けるかという点にも配慮がなされていました。
「仕事の速さはピカイチ!と言われるよう頑張っていますよ。朝も5時には畑でのもぎ取りを始め、畑へ向う他のトラックと行き交うのは、梨一杯のコンテナを積んだうちのトラック・・・というくらい。家のまわりに集中して畑があるという好条件もあり、9時にはほぼもぎ取り作業は終わります。日差しが強くなってくる10時頃になると、果実が30~40℃近くまでどんどん熱くなりますからね。その状態で箱詰めしたら、一発で痛んでしまいます。新鮮なものを新鮮な状態で配送する、そのためにはスピードが重要なんです。」
梨の収穫がピークを迎えるお盆過ぎ頃は、コンテナ80杯もの量を一気にもいでくる状態に。さらに台風などが来たときには、被害を受ける前にもげるだけもいでしまうそうなので、もうてんてこ舞いなんだとか・・・。
そんな大量の梨を手早く箱詰めしていくためにも、最盛期には足りない人手を農業ボランティアにお願いするそう。
「お盆のあたりから、毎年八千代市の農業士等協会に依頼して、農業ボランティアの方々に来ていただいているんです。多い時では8名ほど、今日は5名の方に来ていただいています。ボランティアの方には即戦力としてご協力いただけるよう、雑用ではなく梨の選別から詰める作業まで自分たちと同じ作業をしていただいているんです。どんどん実際の作業に触れて、どんどん覚えていってもらう。ほぼ同じ方がいらっしゃってくださることもあり、今では皆さんプロ並みですよ。」
直売所というよりも、選果場といった方がしっくりきそうなこちらの場所ですが、建物の片側一杯に選果機が納められています。一番左に並んだコンテナの梨はひとつずつ受け皿へ乗せられ、それが右へ右へと流れていきます。梨の重さによって、M~4L、5Lサイズなどなど区分けされた場所へ転がり込むのですが、待ち構えている数人の手によって、どんどん梨がケース詰めされていくのです。
こうして詰められた梨は、一度コンテナに仮置きされて、さらに段ボールで出来た箱へ詰めて配送へと回されます。
ビックリしたのが、2階から流れてくる「八千代の梨」の段ボール箱!作業場の天井越しに、2階からつながっているはしごのようなレール・・・あれは一体??
「ここだけではなく、2階にも作業をお願いしている方がいるんですよ。午後からの箱詰めに向けて、せっせと段ボールの組み立てをしてくれていまして、あのレールを使って1階へと降ろしているんです。」
作業の素早さだけではなく、箱へ詰める梨にもこだわりが。
「もぎ取る実は、あえて完熟ばかりではなく青さの残るものも一緒に収穫しています。どれも完熟していたら1ケースもの量を慌てて食べないといけなくなってしまいますから、完熟のものとそうでないものを混在しておくんです。そうすればゆっくり長く楽しんでいただけますしね。もちろん青いといっても、ある程度の甘さはすでについています。梨は何といってもシャリ感が肝心!日が経ち過ぎてぐずぐずになってしまっては、いくら甘くても美味しさ半減ですから。」
さらに周郷さん、「この作業所は明るいと思いませんか?普通の部屋よりもかなり蛍光灯の数を増やして、手元の梨の色がしっかり判別できるようにしているんですよ。」とお話されていました。作業時間も、暗くなる前の17時くらいまでで終えているそう。
道沿いから見える大きな看板もありますし、新規のお客さんが多いのでは?と思っていましたが、聞けばほとんど買いに来るのは常連さんばかりなんだそう。それでこれだけの量がはけるんですか?!と思いきや、実は箱詰めした品物のほとんどが配送用に回されていくそう。周郷梨園さんでは、大口の注文も多いそうで、会社関係のお中元向けに50箱とか、老人ホームで受付をしていただいた分への配送などがあるそう。さらに、グリーンハウスや道の駅にも毎日合計30コンテナほど卸しているとのことでした。いくら箱詰めしてもどんどん捌けてしまうのはこういった理由があるんですね。
こうして丁寧に選別・箱詰めされた梨を改めて眺めてみると、なんだか随分と大きい幸水が目立ちます。コンテナの中身も、一杯に詰めても40個程なんだそうで、一粒ずつが比較的大玉タイプです。
「お盆を過ぎると、幸水でも随分と実が大きくなってくるんですよ。ホルモン剤を使えば需要の高まるお盆に合わせて粒を大きくしたり、収穫量を増やしたりすることも出来ますが、それをやってしまうと味が落ち、さらに日持ちもしなくなってしまうんです。」
「お盆前までは大玉も採れにくいのですが、8月20日以降あたりには幸水のピークを迎えるので逆に比較的大きめなものしか採れなくなってきます。この時期は、特に袋詰めの梨がお買い得ですよ。お盆まではどうしても小ぶりなものになってしまいますが、今なら自然と大玉になるわけです。」
袋にまわす梨は、贈答用としてケースに収めるにはちょっと形が合わないものだったりするそうですが、もちろん味はほとんど変わりません。それがケースの半額程度で購入できるというのはお買い得!
周郷梨園の場合は、(その日の収穫量やサイズにもよりますが)約2キロほど入って1袋500円!3キロ以上入った大袋も1,000円で用意されていました。
もともとこちらは大量に収穫できるということもあってか、平均価格よりも1サイズ分ずつ安い設定になっていらっしゃるのですが、お盆過ぎで需要が落ち着くこの時期はさらにお手頃価格!実は今くらいの時期が直売所の狙い目かも!
粒の大きさといえば、周郷さん曰く「うちの豊水は粒が大きいのが自慢なんです。」とのことでした。幸水のあと、9月がメインになってくるこの品種ですが、周郷さんでは収穫される梨のほとんどが5L以上のサイズばかりなんだそう!ヘタすると新高より大きいからね、というその一言に、また来てみたくなってしまいました・・・。
そうそう、足を運ぶといえば、この梨園では電話やFAXによる予約は可能ですが、配送の依頼は店頭でのみ受け付けているそうです。間違いを防ぐということはもちろん、直売所に足を運んでもらいたい!という意向からだそう。
店頭での試食は行っておりませんが、特別にお味見もさせていただきました!
適度に粒感があるのですが、その粒も大きさが整っている感じがして歯のあたりがとても上品。すっきりした適度な甘さと、口いっぱいに滴るジューシーさが印象的な、シャリっとした歯ごたえの梨らしい梨でした。
梨園によっては、いろいろな品種を同時期に販売することも多いのですが、周郷梨園では大量に選別・箱詰めしていくので、そのラインが混乱しないように幸水の時期だったら幸水だけを販売しているんだそうです。幸水の時期が終われば豊水だけを販売!バッサリと幸水は打ち切ってしまうそうです。
「実はトマトも人気なんですよ。」
え?梨園でトマトですか??聞けば、トマトを買いにきたのが初めてで、秋に梨も販売していると知ってこの時期に足を運ぶお客さんも少なくないんですって。
トマトは夏の食べ物というイメージが強いのですが、一番おいしい時期というのは、実は春。
「4月からゴールデンウィークまでが最高にうまい!それを過ぎると味が落ちてきてしまうので、6月に入っても実は出来るんですが、あえて5月一杯で打ち切っています。うちで栽培しているのはミディよりも少し大きめな中玉トマト。品種は桃太郎なんですが、味はフルーツトマトのような甘さです。
特に看板も出してはいないんですが、口コミだけで常連さんがついてくれました。サイズはまちまちですが、袋に1キロ位入って500円程度で販売しています。」
皆さん本当にびっくりするくらいまとめ買いしてくださるんですって。特にゴルフボール大のものが“味が濃縮されている!”と人気だそうで、小さめものが詰まった袋を選んで購入するんだとか。しかも何キロも・・・。
トマトをそんなまとめ買いしたら、すぐに痛んでしまうのでは?と心配になりましたが、きちんと作ったトマトというのはそう簡単に傷まないので、長く楽しめるようです。また、不思議と皆さんご近所の方々に配るんだそうで、そこで味を知った方々がまた買いに来たり、今度は共同買いしたり・・・。
そんな話を聞いて、トマト好きな私はいてもたってもいられません!来年の春か・・・。待ちきれない気分ですが、ぜひ買いに行ってここに写真を掲載することにしましょう。ちなみに、春の時期は畑へ出ていて直売所に人がいないことも多いので、事前に電話で確認するのが良いということでした(午後には畑から戻ってくるそうなので、13時すぎ頃がいいかもしれません)。
冬以外、3シーズン足を運べる直売所「周郷梨園」さん。ぜひお立ち寄りあれ!
●周郷梨園(すごうなしえん) TEL&FAX 047-450-7350
千葉県八千代市麦丸917(地図)
【営業時間】13:00~17:00
【駐車場】有り
【インスタグラム】https://www.instagram.com/sugo_nasien/?hl=ja
※電話・FAXによる予約注文は可。ただし、受け取りは直売所のみ。地方配送については店頭にて直接申し込みのこと。
※フルーツキャップ(白い網状の果実保護用)は4L程度のもの以上であれば、ご希望のものにかぶせるとのこと(あまり小さい粒にかぶせても、かえって貧弱に見えるそうなので・・・)。
※4月~5月に販売している中玉トマトについては、畑に出ている場合があるので事前に電話にて確認するのが良いとのこと。
※八千代ナビ!八千代の梨園マップ